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◆講演者:Dr. Andres Bendesky (米国、コロンビア大学、准教授)
◆講演タイトル:” The evolution of social behaviors in nature and under domestication”
◆日時:2025年12月13日(水)(13:00~14:00)
◆会場:東京農工大学 府中キャンパス 西東京国際イノベーション共創拠点(邂逅館)1階 イベントスペース
◆言語:英語
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院・農学研究院 新村 毅 教授 (グローバルイノベーション研究院 Global Research Hub “動物共生情報学拠点” )
◆開催案内
◆参加人数:19
講演概要
米国コロンビア大学よりAndres Bendesky先生をお招きし、本学府中キャンパス西東京国際イノベーション共創拠点(邂逅館)にてGIR公開セミナーを開催した。
セミナーでは、動物の家畜化に伴う形態学的・生理学的・行動学的・遺伝学的な変化について、魚類のベタ・鳥類のニワトリ・哺乳類のマウスを対象とした研究を例に解説していただいた。ベタはペットおよび闘魚として品種改良が行われており、野生種よりも家畜化された種で攻撃性が高い。3品種で遺伝子を比較すると、neuroligin 1遺伝子に変異があり攻撃性の違いに影響していることが示唆された。ニワトリにおいては、闘鶏用品種はセキショクヤケイに類似した高い攻撃性を示す一方で、非闘鶏用品種では攻撃性は抑えるように品種改良が進んでいる。闘鶏用品種と非闘鶏用品種に対して全ゲノム解析を実施しpopulation branch statistics解析により遺伝子を比較すると、ISPD遺伝子に闘鶏用品種で変異が見られた。マウスに関しては、ハイイロシロアシマウスではオスも養育行動を行う一方で、近縁種のシカシロアシマウスのオスは子育て行動を行わない。この一因として、ハイイロシロアシマウスの副腎皮質に存在するzona inauditaにおけるプロゲステロンの代謝酵素が関与していた。近縁種間で副腎を比較したところ、zona inauditaは比較的最近に進化した形態であることが判明した。上記に加え、eQTL解析やRNA-seq等を行った成果についても報告していただいた。
セミナー終了後には新村研の修士・博士課程の学生とのディスカッション・懇親会も行い、非常に有意義なセミナーとなった。
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