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◆講演者:Dr. Sam Coppieters (ベルギー、ルーヴェン カトリック大学、准教授)
◆講演タイトル:”Towards Industrial Adoption: A Decade of Advances in Material Testing 2.0″
◆日時:2025年1月23日(木) (15:30~16:45)
◆会場:東京農工大学 ⼩⾦井キャンパス 13号館 2階 L1321大講義室、Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院・工学研究院 桑原 利彦(グローバルイノベーション研究院 エネルギー分野 ポンサトーン・ラクシンチャラーンサク チーム)
◆開催案内
◆参加人数:学内16人,学外24人(オンライン)
講演概要
板材の成形シミュレーションに対する解析精度向上への要求はますます高まりつつある.高精度な材料モデルを構築するための方法としては,材料に多くの線形もしくは非線形応力経路を負荷し,材料の変形特性を測定・定式化し,その結果に基づいて材料パラメータを決定する方法が一般的である.一方,高精度なシミュレーションを迅速に行いたいという産業界のニーズから,材料モデルをより短時間でかつ高精度に決定できる材料試験方法が渇望されている.その解決の一助とみなされているのが材料試験2.0(MT2.0)である.
本講演は,材料の塑性モデルを迅速に決定するためのMT2.0に関する過去10年にわたる基礎研究および技術開発の包括的なreviewである。まず、MT2.0の進化の歴史について,その基本的な概念が概観された。その後、議論は金属の塑性変形に関するMT2.0の現在の最先端技術に移り、今後数年間にMT2.0を産業界の中でいかに価値あるものにするのか,そのための明確なロードマップの確立の必要性が論じられた。MT2.0は、材料モデルのキャリブレーションにおける実験的な労力を軽減する相互運用可能なデジタルツールを開発するための変革的なフレームワークとして、産業界のステークホルダーに広く認識されているが、産業界に広くMT2.0を普及させるためには、従来の異なる分野の専門知識を統合し,エンドユーザーの専門知識の必要性を最小限に抑えた材料試験機の開発の重要性が強調された。そのためには大学の基礎研究を土台にしつつ,ユーザーフレンドリーでかつ合理的な設計思想に基づく試験機開発が必要不可欠である。
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