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【2024.2.1 GIRオンラインセミナー報告】Dr. Mauro Chinappi “Engineering nanopores to capture and analyze peptides via electroosmotic flow”

イベント報告
2024.2.13

◆講演者:Dr. Mauro Chinappi (イタリア、ローマ トルヴェルガタ大学、准教授)
◆講演タイトル: “Engineering nanopores to capture and analyze peptides via electroosmotic flow”
◆日時:2024年2月1日(金) 16:00~17:00
◆会場:Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:川野 竜司 教授(グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 川野チーム
開催案内
◆参加人数: 60 人

講演概要

 Mauro Chinappi 先生をお迎えしGIR公開セミナーを開催した。Mauro 先生はローマ大学にて応用力学博士号を取得されている。このセミナーでは、「電気浸透流によるペプチドの捕捉と分析のためのナノ細孔工学」というテーマで講演をしていただいた。
 分析対象の分子に関連するシグナルは、細孔の狭い部分(狭窄部)との相互作用に強く依存する。センシング精度を向上させるために改変したこの細孔の狭窄部の修飾は、電気浸透を誘導するためにも一般的に使用されている。この電気浸透流は、電圧バイアス下で細孔内の分子の捕捉を促進することができる。しかし電気浸透圧とセンシング精度の両方を向上させる細孔修飾の設計は困難である。
 本セミナーではナノポアセンサーを用いたペプチド分析に関する最近の成果を紹介して頂いた。特にナノポアセンサーを変化させることなく強力な 電気浸透流を得ることが可能であることを紹介して頂いた。この戦略により、細孔設計の柔軟性が大幅に向上する。
 電気浸透圧は、細孔の狭窄を最適化する一方で、細孔を狭窄から遠く離れた位置で制御することができ、狭窄を最適化してセンシング精度を向上させることができるということをご説明頂いた。
 今回のセミナーには60名ほどご参加いただき、Mauro Chinappi 先生の講演を通じて、ナノ細孔工学における最先端の研究成果に触れる貴重な機会となった。参加者の方々は、ペプチド分析における新たな展開や、電気浸透流を利用した細孔設計の柔軟性に関する知見を深めることができた。今後も、このような学術交流の場が提供されることで、さらなる研究の進展と技術革新が期待される。

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