メニュー

トピックス

【2024.1.29 GIR公開セミナー報告】Dr. Nicki Holighaus “An Introduction to Time-Frequency Phase Retrieval in the Context of Audio Signals”

イベント報告
2024.1.30

◆講演者:Dr. Nicki Holighaus (オーストリア、オーストリア科学アカデミー、シニア・リサーチ・アソシエイト)
◆講演タイトル: “An Introduction to Time-Frequency Phase Retrieval in the Context of Audio Signals”
◆日時:2024年1月29日(月) 13:00~15:00
◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 3号館 2階 204室、Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:矢田部 浩平 准教授(グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 石田チーム
開催案内
◆参加人数: 27名

講演概要

オーストリア科学アカデミーのN icki Holighaus 先生をお迎えし,G IR 公開セミナーを開催した.H olighaus 先生は調和解析などの解析学を専門とする数学者であり,数理的な研究と音響信号への応用の両面から多様な研究を行っている.時間周波数解析において世界的に有名なツールであるLTFAT Large Time Frequency Analysis Toolbox の制作者の一人であり,分野を牽引する著名な研究者の一人である.

本セミナーでは,音響位相復元に関するアルゴリズムと数学理論の両面についてご講演頂いた.音響位相復元は,光学分野で発展した位相復元を音響信号の生成に応用した分野であり,環境音の生成などで利用されている.また,解を解析的に求めることができない非凸最適化問題を解く必要があるので,数理的にも興味深い対象である.セミナーは三つのパートに分かれており,最初のパートでは音響信号および時間周波数領域での位相についての基礎知識をわかりやすく解説して頂いた.二つ目のパートでは,その前提知識を用いて位相復元アルゴリズムの解説と発展的な位相復元アルゴリズムの紹介をして頂いた.三つ目のパートでは,音響位相復元の数理的な発展について最新の動向を紹介して頂いた.

参加者の多くは学生だったが,話の途中でも多くの質問が飛び交い,真剣に議論に参加している様子が伺えた.また,1 時間4 5 分の講演の後にも関わらず質疑応答が3 0 分近くにわたり,非常に活発な議論が行われた.オンラインで農学部の教員も参加しており,刺激的で非常に有意義なセミナーとなった.

このページの上部へ