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【2023.12.20. GIR公開セミナー報告】Dr. Arif Behic Tekin “Smart Agriculture for small scale farmers”

イベント報告

2023.12.25

◆講演者：Dr. Arif Behic Tekin (トルコ、エーゲ大学、教授)
◆講演タイトル： “Smart Agriculture for small scale farmers”
◆日時：2023年12月20日(水) 13：00～15：00
◆会場：東京農工大学 府中キャンパス 2号館 2-22講義室、Zoom
◆言語：英語
◆開催担当者：加藤　亮　教授（グローバルイノベーション研究院 食料分野　加藤チーム）
◆開催案内
◆参加人数： 15名

講演概要

　Arif Behic Tekin先生を来日いただき，GIR公開セミナーを開催した。Tekin先生は，スマート農業を中小規模農家に展開，社会実装するための研究を行っており，トルコを中心に精力的に活躍されている方である。本年1月から，本学との共同研究（JTによる寄付金）として，トルコ国綿花栽培におけるスマート農業の適用に関する研究を実施しており，その研究内容及び今後の社会実装に向けた，諸課題を整理して解説いただいた。
　Tekin先生からは，灌漑設備および農業機械の進展という歴史的な観点から，生産効率の向上がどのように進んできたかの説明および，現行の設備や機械の大型化が限界にきている点についての解説をいただいた。今後のさらなる農業生産の効率向上には，農地は均等な性質持つという前提に基づく機械や設備の大型化あるいは水平展開という従来の流れとは異なる，農地の性質は空間的な特徴が偏在しているという前提に基づき，より精密な情報取得システムと連動し，施設や機械をその偏在性に調整していく手法を提案し，いくつかの実例を解説していただいた。例えば，ドローンにより事前収集した農地および作物のデータから，農薬散布量をプログラミングし，自動的に適正量を散布する装置や，自律的なトラクターの試作といった課題について，そのメリットや，現在抱えている課題等について説明していただいた。
　公開セミナーには，修士・博士課程の学生が多く参加し，セミナー終了後には活発な質疑応答が交わされた。非常に刺激的で有意義なセミナーであった。