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イベント報告

【2022.2.18 GIR公開セミナー報告】 “New features, modules, and developments in the HYDRUS-1D software package”

2022.2.21

◆Dr. Jirka Šimůnek (米国、カリフォルニア大学リバーサイド校、環境科学科、教授)

◆講演タイトル:New features, modules, and developments in the HYDRUS-1D software package

◆日時:2022年2月18日(金)

◆会場:Zoom

◆言語:英語

◆開催担当者:斎藤 広隆 教授 (グローバルイノベーション研究院 食料分野 斎藤広隆ユニット)

開催案内

◆参加人数: 47名 後日google classroomで配信

講演概要

カリフォルニア大学リバーサイド校のJirka Šimůnek教授をお迎えして,GIR公開セミナーをオンラインで開催した。Šimůnek教授は土壌物理学の中でも,土中物質移動の数値解析を専門として,世界でもっとも利用されているHYDRUSモデルの主たる開発者の一人であり,多くの学会でフェローに選出されている,世界のトップ科学者である。セミナーの前半ではŠimůnek教授が開発に関わっているHYDRUSについて,その歴史や地球化学プログラムPHREEQCとのカップリングや人工湿地対応のモジュール,コロイド輸送モジュールの機能について一般的な解説をしていただいた。HYDRUSは,土壌物理学のみならず,多孔質体中の物質移動を多少としている,大学院生,科学者等に広く利用されており,最も信頼性の高いモデルの一つとして知られている。本学をはじめ多くの大学の講義においても,利用されている。

セミナーの後半は,Šimůnek教授が近年取り組まれている新しい機能について解説いただいた。具体的には,質量保存の計算に基づいた粒子追跡モジュール,高速中性子線による土壌水分の推定に関わる宇宙線モジュール,水分蒸発に伴う同位体比の変化を考慮可能なモジュール,近年問題となっているフッ素系有機化合物PFASの移動を考慮できるモジュールの開発についての報告があった。また,動的作物吸水モジュールについて,土壌・根・茎・葉・実間の化学物質の移動を評価可能なモジュールについての紹介もあった。最後に,今後のHYDRUS開発の方向性についての説明があった。

講演終了後は学内者のみならず学外からの参加者からも質問が多くあり,大変有意義なセミナーとなった。

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