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◆Dr. Hisashi Koiwa (米国、テキサスA&M 大学、教授)
◆講演タイトル: “Heat stress triggers noncanonical turnover pathway for plasma membrane protein KOR1″
◆日時:2023年6月12日(月)
◆会場:東京農工大学 府中キャンパス 農学部 2号館1階 多目的講義室、Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:福原 敏行 教授(グローバルイノベーション研究院 食料分野 福原チーム)
◆開催案内
◆参加人数: 47人(うちオンライン15名)
講演概要
GIR食料分野・福原チームでは、米国テキサスA&M大学からHisashi Koiwa教授をお迎えして、GIR公開セミナーを対面(農学部2号館多目的講義室)+オンライン(Zoom)のハイブリッドで開催した。Koiwa先生は、植物生理学・植物分子遺伝学を専門とし、植物の環境ストレス応答研究の第一人者であり、モデル植物シロイヌナズナを用いた研究で優れた成果を報告されている。
今回のセミナーでは、シロイヌナズナの膜結合型β1,4-glucanaseであるKORRIGAN1(KOR1)タンパク質の糖鎖修飾・細胞内輸送・品質管理等について最新の研究成果が報告された。KOR1タンパク質は、塩や高温などの環境ストレスに応じて細胞内局在を細胞膜から液胞へと変えること、その細胞内局在・細胞内輸送に糖鎖修飾およびリン酸化が関与していること、KOR1タンパク質の品質管理・分解経路は、多くのタンパク質で報告があるユビキチンが関与する分解経路ではなくエンドサイトーシス経路が関与することなど、多くの未発表データを含む世界最先端の研究成果を講演頂いた。またKOR1タンパク質は、植物の環境ストレス応答機構を担うマスターレギュレーターであり、その糖鎖修飾および品質管理システムが植物の環境ストレスに重要な役割を担うことが報告された。
このように、本セミナーは、植物の環境ストレス応答機構だけでなく、タンパク質の糖鎖修飾、細胞内輸送、品質管理・分解など多岐にわたる最先端の研究内容であった。セミナー終了後には、参加者から活発な議論が交わされ有意義なセミナーとなった。
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