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◆講演者:Dr. Kerry Rolph (セントクリストファー ネイビス、ロス大学、教授)
◆講演タイトル:“Learning How to Learn to Be a Veterinarian – What is Your Brain’s Super-Power?”
◆日時:2026年4月8日(水) 16:30~18:00
◆会場:東京農工大学 府中キャンパス 動物医療センター 2階 セミナー室
◆言語:英語
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院・農学研究院 濱部 理奈 准教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 濱部チーム )
◆開催案内
◆参加人数:22人
講演概要
Prof. Kerry Rolph 先生をお招きし、「Learning How to Learn to Be a Veterinarian- What is Your Brain’s Super-Power?」と題した講演を開催した。
講演では、獣医学教育における学習の本質について、単なる知識の受動的な習得ではなく、批判的思考、意思決定、振り返りといった能動的な認知プロセスを通じて臨床推論能力を育成することの重要性が強調された。特に、臨床現場で求められる判断力は、知識の蓄積のみならず、それをどのように統合し活用するかというプロセスに依存することが示された。
また、Competency-Based Veterinary Education の概念に基づき、教育の評価軸を「学習時間」ではなく「達成された能力」に置くべきであるという点が示され、今後の獣医学教育の方向性について重要な示唆が得られた。さらに、臨床推論(Clinical reasoning)の定義や教育方法についても具体例を交えて説明があり、学生教育における実践的な応用の可能性が示された。
加えて、学習量の多様性に焦点を当て、VARK(Visual, Auditory, Read/Write, Kinesthetic)モデルを用いた学習スタイルの違いや、神経多様性(neurodiversity)への配慮についても解説がなされた。個々の学習者が異なる特性を持つことを前提とし、それぞれに適した教育アプローチを選択することの重要性が強調され、教育設計における新たな視点が提示された。
セミナーには学生および大学院生に加え、複数の獣医系教員も参加し、教育者の立場からも非常に有益な内容であった。特に、学習者の思考過程を引き出すためのインタラクティブな講義手法や、臨床推論能力を育成するための教育設計に関する示唆は、今後の授業改善に直結する内容であった。
講義は全体を通して非常にインタラクティブに進行し、参加者同士で考え方を共有する場面も多くみられた。講演後の質疑応答では、特に海外からの大学院生を中心に多数の質問が寄せられ、活発な議論が展開されたことで、会場全体が一体となった非常に活気のあるセミナーとなった。
本セミナーは、学生にとって自身の学習方法を見直す契機となっただけでなく、教育に携わる教員にとっても、より効果的な教育手法を再考する貴重な機会となり、教育を学習の双方において大きな意義を有するものであった。
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