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◆講演者:Dr. Mohammad Monirul Islam (バングラデシュ、チッタゴン大学、教授)
◆講演タイトル:”Zeuzera conferta shortened agarwood resin induction without compromising agarwood resin quality in Aquilaria Tree”
◆日時:2025年11月26日(水)(13:00~14:30)
◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス11号館 5階 L1153講義室
◆言語:英語
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院 工学研究院 黒田 裕 教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 黒田チーム)
◆開催案内
◆参加人数:22人
講演概要
今回は、バングラデシュ・チッタゴン大学のモハマド・イスラム教授を招き、GIRセミナーを開催した。まず、イスラム教授は、新たに取り組んでいる沈香樹脂の生産に関する研究について講演された。
沈香樹脂は、香料、香水、薬用として使用される非常に貴重な森林産物である。しかし、バングラデシュにおける天然沈香の生産には平均10~12年を要し、その収量についても課題がある。イスラム教授の研究チームは、樹齢10年の健全なアクイラリア属の樹木にZeuzera conferta(ウスイロハマキ蛾)の幼虫を接種し、沈香樹脂の誘導を試みた。
接種から1年後、昆虫の口腔分泌物(OAS)中に揮発性化合物が検出され、昆虫接種沈香(IAW)の顕微鏡観察により沈香樹脂の形成を検証し、IAW抽出物のGC-MS/MS分析により、沈香樹脂に含まれる主要なセスキテルペンおよびクロモンの存在が確認された。
興味深いことに、IAW中にはアルコール、酸、アルデヒド、エステル、アミドなど多様な化合物(全体の約40%)が含まれていた。このことから、沈香の主成分であるテルペンの生合成には、Zeuzera conferta(ウスイロハマキ蛾)、アクイラリア属植物、およびエンドファイトが共生的に関与している可能性が示唆された。
講演後半では、SARS-CoV-2による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する本学との共同研究について紹介があった。特に、イスラム教授の研究チームが実施した、バングラデシュにおけるSARS-CoV-2自然感染者(ワクチン未接種)および非感染者(ワクチン未接種)の血清中の抗SARS-CoV-2 IgG抗体に関する臨床調査が取り上げられた。本調査では、年齢や性別による抗体の持続性の違いについて説明がなされた。今後は、これらの研究成果を基に、学術論文として共同発表を行うことについても議論が行われた。
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