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◆講演者:Dr. Patrice Simon (フランス、トゥールーズ大学、教授)
◆講演タイトル:”Advanced Electrochemical Capacitors: Bridging Fundamental Charge Storage Mechanisms and Practical Devices”
◆日時:2026年1月28日(水)(15:00~16:30)
◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 工学部講義棟 1階 講義棟L0012
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院・工学研究院 松村 圭祐 特任助教(グローバルイノベーション研究院 エネルギー分野 岩間チーム)
◆開催案内
◆参加人数:23
講演概要
本GIR公開セミナーでは、フランス・トゥールーズ大学教授であり、CIRIMATおよび欧州電気化学エネルギー貯蔵研究ネットワーク(RS2E)を牽引するPatrice Simon 先生をお迎えし、電気化学キャパシタにおける反応メカニズム解析の最新研究成果についてご講演いただいた。
本講演では、Porous carbonおよびMXeneをモデル材料として取り上げ、電気二重層キャパシタおよび疑似キャパシタ反応におけるイオン挙動と電気化学応答の関係について、最先端の解析手法を用いた包括的な解説がなされた。特に、EQCM(Electrochemical Quartz Crystal Microbalance)を用いることで、電気化学的シグナルとイオン吸着・脱離挙動との相関を高い時間分解能で可視化した研究成果が紹介され、従来は間接的に議論されてきた界面反応の実態を明確に示した点が印象的であった。また、Carbonの結晶性によるPZCのシフトに関して、最新の議論を開設いただいた。
さらに、In-plane AC spectroscopy measurementとelectrochemical dilatometryを組み合わせることにより、反応進行中の電極抵抗変化および体積変化を同時に追跡する手法についても詳しく解説された。これにより、キャパシタ反応に伴う微視的構造変化と電気化学特性との関係が精緻に議論され、参加者にとって理解を深める貴重な機会となった。
加えて、これらの高度な解析手法を統合的に適用し、実用正極材料であるNMC622およびNMC811に対する解析事例も紹介された。基礎研究で培われた測定・解析技術が、実デバイス材料の理解へと直接展開可能であることが示され、基礎から応用までを橋渡しするSimon先生の研究アプローチが強く印象付けられた。
質疑応答では、キャパシタと電池の反応機構の連続性、各種オペランド計測手法の適用限界、ならびに今後の材料設計指針に関する質問が多く寄せられ、活発な議論が行われた。本セミナーを通じて、電気化学キャパシタ研究における反応メカニズム理解の重要性が改めて共有されるとともに、国際的な研究連携の意義を再認識する有意義な機会となった。
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