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イベント報告

【2022.3.2 GIR公開セミナー報告】 “Hydrogeomorphic processes and scaling issues in the continuum from soil pedons to catchments”

2022.3.3

◆Dr. Roy C. Sidle (キルギス、中央アジア大学、Mountain Societies Research Institute 、教授)

◆講演タイトル: “Hydrogeomorphic processes and scaling issues in the continuum from soil pedons to catchments”

◆日時:2022年3月2日(水)

◆会場:Zoom

◆言語:英語

◆開催担当者:五味高志 教授 (グローバルイノベーション研究院 食料分野 五味ユニット)

開催案内

◆参加人数: 85名 後日google classroomで配信

講演概要

Roy C. Sidle先生をお迎えして、GIR公開セミナーを開催した。Sidle先生は、北米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの4大陸で、水文学、地球科学、環境科学、サステナビリティ、自然資源管理の分野で40年以上の研究、教育、学生指導経験があります。現在はアジア中央大学の教授を務め、これまでにもオーストラリアのサンシャイン・コースト大学でサステナビリティ研究センターのディレクター、米国環境保護庁研究部長、米国アパラチア州立大学地質学教授・環境科学プログラムディレクター、京都大学防災研究所教授・斜面保全室長、シンガポール国立大学地理学教授など、要職を歴任しています。米国地球物理学連合のフェローでもあり、「水文学・水資源分野における進歩への多大な貢献と日本およびアジアの研究者との共同研究に対する貴重な献身」に対して、日本水文学・水資源学会から国際賞を授与されております。今回は、水文地形学プロセスにおけるスケールの重要性について解説いただきました。

発表では、Hydrogeomorphic processes and scaling issues in the continuum from soil pedons to catchmentsのタイトルで、中堅や若手研究者を中心とした参加者へのレクチャーおよび意見交換として進められました。話題では、流域の統合的な水文学的現象を理解することは、土壌物理学的および水文学的データが断片的であるため困難であるなどもこれまでの事例が示され、水や土砂の移動を考慮したプロセスベースのスケーリンによる整理が必要であることが述べられました。とくに、異なるスケールでプロセスをモニタリングする入れ子式の集水域研究は、水と土砂の挙動の多様な空間的・時間的パターンを解明するためには有効であることが示された。このように、プロットから集水域までの連続体として水と土砂のフラックスとその流出や移動経路を把握することが、流域の資源管理等においても有効あることがまとめられました。

参加者も国内のみならず、海外からの参加者があり、公演終了後には質問が多数あり、若手研究者や教員などに、新しい視座を与えるなどの、たいへん学びの多い有意義なセミナーでありました。

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