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イベント報告

【2022.3.11 GIR公開セミナー報告】 “Recent Progresses in the Development of the Biosensors and Biosensing Systems for Biomedical Applications at Biomolecular Engineering laboratory at the BME UNC/NCSU”

2022.3.15

◆Dr. Koji Sode (米国、ノースカロライナ大学 チャペルヒル校、Joint Department of Biomedical Engineering、教授)

◆講演タイトル:”Recent Progresses in the Development of the Biosensors and Biosensing Systems for Biomedical Applications at Biomolecular Engineering laboratory at the BME UNC/NCSU”

◆日時:2022年3月11日(金)

◆会場:Zoom

◆言語:英語

◆開催担当者:池袋 一典 教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 池袋チーム)

開催案内

◆参加人数: 65名 後日google classroomで配信

講演概要

SARS-CoV-2の地球規模の感染拡大の中、基礎疾患をもつ人がウイルス感染による重症化の割合が、健常人より圧倒的に高いことが確認され、基礎疾患をもたないよう、日常生活を健康で過ごせることの重要性が再認識された。そしてその為には、個人個人の日々の体調管理が極めて重要であり、その為には早期診断や日常的な健康モニタリングが必須であることは論を待たない。日常的な健康モニタリングには、point of care testingや、これが更に進化し、常時体液中の健康マーカーをモニタリングできるバイオセンサーの開発が必要不可欠である。

GIRのスーパー教授である早出広司教授に、これらの先進システムの現在の開発状況をon lineで基調講演として紹介して頂き、また、新規バイオセンサー素子、およびそれを用いた新規バイオセンシングシステムの開発研究を行っている高松祥平博士、この3月に博士号を取得する予定である、本学博士後期課程学生の、小林俊一君にその研究成果を発表してもらい、英語で活発な議論を行った。

まず、早出教授に、”Recent Progresses in the Development of the Biosensors and Biosensing Systems for Biomedical Applications at Biomolecular Engineering laboratory at the BME UNC/NCSU”のタイトルで、血糖値センサー等の世界中で利用されている酵素センサーの現在の課題とこれからの進化形態についてご説明いただき、次世代型バイオセンサーの分子認識素子として、今後開発されていく新規デバイスへの応用に適した酵素の応用と、その設計の最先端研究についてご紹介いただいた。さらに今後の常時体調モニタリングに利用するための直接電子移動型酵素の開発について、現状での課題と、それを解決するための様々な最先端の試みをご紹介いただいた。

次に本学で博士研究員として研究を実施している高松祥平博士が、” Development of Electrochemical Biosensors for Amino Acids Using Redox-probe-modified Proteins and Its Improvement by Applying Pulsed Potential”という演題で、自身の博士論文研究の中で開発した、特定のアミノ酸を認識するバインディングプロテインの設計・改良とこれを用いた新しいバイオセンシングシステムの開発について発表してもらった。会場からたくさんの質問を受け、活発な議論を行った。

そして最後に、本学博士後期課程で、今年3月に博士号取得予定の小林俊一君が”Engineering of Cyanobacteria for Light-induced Production of Valuable Chemicals from CO2“という演題で、ブタノールなどの燃料アルコールを生産するシアノバクテリアの合成生物学的アプローチによる改変に関する研究開発について発表した。シアノバクテリアの特定の遺伝子の発現を光で制御することができれば、遺伝子発現を誘導する化学物質を使う必要がなくなる。現在は大量な化学物質を添加する系が主流であり、環境負荷を軽減する最先端のシアノバクテリアの遺伝子発現制御法について発表し、議論した。

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