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イベント報告

【2021.11.11 GIR公開セミナー報告】 “Tracking SARS-CoV-2 in wastewater – what can we learn from this pandemic?”

2021.11.18

Dr. Susanne Lackner(ドイツ、ダルムシュタット工科大学、Faculty of Civil and Environmental Engineering、教授)

◆日時:2021年11月11日 (木)

◆会場:Zoom

◆言語:英語

◆開催担当者:寺田 昭彦 教授 (グローバルイノベーション研究院 エネルギー分野 寺田チーム)

◆参加人数: 29名 後日google classroomで配信

開催案内

講演概要

<講演概要>
新型コロナウイルスSARS-CoV-2の蔓延は多くの人命を奪うとともに、我々の生活様式を変えた。全世界で蔓延しているSARS-CoV2は変異を繰り返し、ヒトの健康を脅かし続けている。発生源の特定や感染経路は、膨大な臨床データが必要であること、プライバシーの課題があることから、なかなか容易ではない。一方、生活排水においてSARS-COV-2を検出することにより、排水源となる地域の蔓延状況を予測するといった、下水疫学に基づいた早期予測のコンセプトが全世界で展開されている。
今回は、GIRの招聘教授であり、いち早くドイツでの下水疫学に基づいたSARS-CoV2のモニタリングを行ってきたSusanne Lackner教授に、下水疫学を用いた最新検出手法と長期モニタリングによる感染状況等との関連性、今後に向けた展望をご講義頂いた。
最先端の分析手法を駆使し、SARS-CoV-2の定量法を確立したこと、超高速シーケンサーを用いて変異株の検出を可能したこと、変異株の出現を臨床よりも早く予見できたことなど、論文非掲載のデータを含めて大変丁寧にご説明頂き、下水疫学がもたらす潜在的価値についても併せてご紹介いただいた。
日本でも下水疫学に基づいたSARS-CoV-2に関する研究は進んでいるが、ドイツに留まらずヨーロッパ全体での最新動向もレビューしていただき、専門外の学生や研究者も下水疫学の重要性が理解できる内容であった。また、現在の研究の限界についても説明され、今後の課題についても真摯にご紹介いただいた。
講演後、参加者から多くの質問が寄せられ、SARS-CoV-2のウイルスの生活環、検出手法の標準化の動き、シーケンサーによって得られた膨大な情報の解析方法など多岐にわたった。Lackner教授は当日本セミナーを含め4つの講演があり大変忙しいスケジュールの中での対応であったが、これらの質問に関して正直かつ真摯に回答されている姿が大変印象的であった。参加学生にとっては新しい事項の理解が深まり、研究者は最先端の技術や解析方法を学べ、双方にとって今回の講演は大変有意義なものであった。

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