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イベント報告

【2019.11.18 GIR公開セミナー報告】”From Science to Technology to Society: Robots as tools to study humans”

2019.11.25

講演者 

Dr. Giulio Sandini (Robotics, Brain and Cognitive Sciences Unit of the Italian Institute of Technology, Italia)

◆日時:2019年11月18日(月)

◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 6号館 5階 501教室

◆言語:英語

◆開催担当者:水内 郁夫 准教授 (グローバルイノベーション研究院  食料分野 梅林チーム)

◆参加人数: 約45人

開催案内

講演概要

Giulio Sandini 先生をお迎えして、GIR公開セミナーを開催した。Sandini 先生は、ロボット研究分野のトップ研究者の一人で、多くの大型プロジェクトを手掛けている。著名な例としては、世界で20以上の研究機関で利用されているヒューマノイドロボットiCubの開発や、米国政府の支援を受けて開発した災害対策ヒューマノイドWALK-MANなどがある。工学者から脳科学者・心理学者までが広く共同研究をしているグループのリーダーで、非常にインターディシプリナリーな研究グループである。
本セミナーは、アナウンスが直前になってしまったにも関わらず、本学の学生および教職員だけでなく、国内の各種研究機関や他大学等からも多くの研究者が来訪し、Sandini 先生への関心の高さがうかがえた。
本セミナーの内容は、ロボット研究を非常に幅広く捉えた内容で、その根底にある「人間そのものを知りたい」という本質的動機に基づく、多岐に渡るトピックが議論され、大変興味深いものであった。特に、イタリアのRizzolatti らが発見したミラーニューロンをはじめとした神経科学の知見に基づく人間の様々な特性とロボット研究を関連させた研究の話は、人間社会の特性や振る舞いにも発展し、聴衆への深いインスピレーションを与えた。多分野協調を表層的にせず深いレベルで相乗効果を得ようとするということなど、研究の姿勢に関するトピックも大変示唆に富んだものであった。
予定通り90分で終わった講演の後に、質問・ディスカッションの時間を設けたが、50分経過しても質問が途切れることなく続き、様々な深い議論が展開された。学部学生からの質問もあり、聴衆の関心・思考の高さが感じられた。最後は水内が時間で質問を打ち切り、まだ議論を継続したい聴衆とともに、急遽懇親会を開催し、Sandini 先生を囲んで大いに議論を深めることができた。

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