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イベント報告

【2019.05.16 GIR公開セミナー報告】”The Good, the Bad and the Ugly – The World of Nematodes”

2019.5.22

講演者 Dr. Dr. Roland Neil Perry  (Professor, University of Hertfordshire, U.K.)

◆日時:2019年5月16日(水)

◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス BASE本館2階 リーディング学生セミナー室

◆言語:英語

◆開催担当者:豊田鋼己 教授 (グローバルイノベーション研究院 食料分野 豊田チーム)

◆参加人数: 27名

開催案内

講演概要

Roland Neil Perry先生をお迎えして、GIR公開セミナーを開催した。Perry先生は、線虫、特に植物寄生性線虫の生理学を専門とされており、近年は、線虫学分野でもっともIFの高い雑誌Nematology誌の編集委員長を15年にわたり務めるなど、線虫学に関して幅広い経験と知識を有する世界のトップリーダーの一人である。今回のセミナーでは、タイトルにあるように、線虫を3つのグループにわけてそれぞれの特徴について解説頂いた。
線虫はその生態に主眼を置くと、植物寄生性線虫、動物寄生性線虫、非寄生線虫の3つに大別されること、非寄生線虫はその生息場所が土壌、海洋、湛水の3つあることが紹介された。有用な線虫は非寄生線虫であり、土壌中の栄養素循環に大きく貢献するほか、さまざまな環境汚染の指標生物としても利用できる。
有害線虫は、今回のGIR研究プロジェクトのターゲットである植物寄生性線虫であり、すべての作物が最低1種の線虫に侵される、という衝撃的な事実がある。イネはDitylenchus、Aphelenchoides、Meloidogyne、Hirschmanniella、Heterodraなど多くの種に侵され、トマトはMeloidogyne、タバコ・ダイズはHeterodera・Globodera属に代表されるシストセンチュウ、麦類はCriconemoides、キャベツはBelonolaimusというように、各作物には大きな被害をもたらす重要な植物寄生性線虫種が存在する。
作物の安定生産には植物寄生性線虫害を制御する必要がある。防除法には殺線虫剤、殺線虫効果を有する天然物、抵抗性品種、輪作などさまざまな方法が知られるが、日本でもっとも利用される殺線虫剤は欧米ではかなり限定的な利用に限られ、環境負荷の少ない防除法の開発が望まれていることが紹介された。こうした観点から微生物農薬は注目されており、線虫寄生細菌Pasteuriaが市販されておりある程度効果も期待できるという。太陽熱消毒も日本では農薬代替法として有望な防除手段であるが、欧米ではビニールフィルムを使うため、環境負荷の大きな防除法であると紹介され、衝撃を受けた。
もっとも聴衆にインパクトを与えた線虫は、日本では回虫に分類されるヒトカイセンチュウAscaris lumbricoidesであり、人が摂取した食料を栄養源とし、最大20-30㎝にもなるという。
講演会最後には聴衆からの質問が多数あり、教員のみならず多くの学生に刺激を与え

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