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機能性ナノカプセル、ナノ素材による医薬品送達システム等の構築

【ライフサイエンス】 荻野チーム (2021年度活動終了) ※終了時の情報を記載しています

  • 研究概要

    Ma教授は、中国科学院の国家重点研究室教授であり、高分子を中心に無機材料も含めたナノカプセルを用い、医薬品応用を目的に、カプセルや医薬品の構造・機能設計からその製造プラント、さらに製品のin-vitro, in-vivo動物実験まで自らの研究室で実施し、多数の製薬特許を有している。本学の有機、無機ナノカプセル、カプセル構造プロセス設計、ペプチド等の医薬品製造に関する研究者が、Ma教授との共同研究を実施することで、動物実験を含めた多様な製品性能の試験、評価、試験結果に基づいた生体細胞や癌などの病理細胞等への親和性、標的性、薬剤の徐放性等の新たな製剤設計など多面的な検討が可能となる。更に、Yu教授の計算機科学的アプローチも連携することで、体内でのナノカプセルの動態分析も進めることで、新たなナノ、マイクロカプセルの設計法の展開が期待される。また、Mathur教授との連携により、高分子系中心のマイクロカプセル系素材に有機・無機複合系による新規機能を付与したカプセル合成が可能となり、DDS適用範囲の飛躍的発展が期待される。

  • 研究目的

    ① 研究の学術的背景
    医薬品送達システム(DDS)は、抗がん剤などが、標的となるがん細胞だけに作用し、健常細胞には影響しないことで、深刻な副作用を抑制する技術として注目されている。様々な手法が考案されている中で、表面にがん細胞のみを標的とする分子構造を有したマイクロカプセルの開発が進められている。中国科学院のMa教授は、DDS用マイクロカプセル研究の世界的な権威であり、実際に動物実験も自らの研究チームで実施し、製薬企業との連携によりベンチャー企業も立ち上げるなど、幅広い活躍をしている。2001年までの7年間、本学BASE助教として勤務し、その間に開発したマイクロカプセル研究成果を基盤に現在の業績を構築していることから、共同研究の可能性をここ数年議論していた。

    ② 研究期間内での達成目標
    中国科学院の開発中の有機無機生体由来の機能性マイクロカプセル技術に、本学サイドの高分子化学、有機化学、無機ナノ科学およびプロセス工学の手法を組み込み、新規機能を有するカプセル複合体の創生のための基盤的基礎を3年間で構築する。

    ③ 本研究の特色、学術的特色、予想される成果と意義
    医薬品用のマイクロカプセルは、有機高分子材料が主として使われているが、高分子化学、有機合成、無機系材料科学を専門とした研究者との連携による複合的な構造と機能を有するカプセルの開発は十分行われていない。一方、医療現場での応用は中国が、進んでいる側面もある。この連携により、新たな機能を有するカプセル開発、および開発した機能性カプセルの異分野への応用(化学合成、触媒、環境分野等)への応用も望める。

  • 研究計画

    ① マイクロカプセル構造の精密設計による高機能マイクロカプセルの製造
    高分子化学、有機化学、無機材料プロセス化学の手法をマイクロカプセル構造設計に利用することで、新規機能を有する複合構造のマイクロカプセルの設計を、これまでの議論に基づいて共同研究として実際に取り組む。特に、有機・無機の分子からナノレベルの構造設計により、触媒作用、量子効果など新たな機能をマイクロカプセルへの付与に取り組む。

    ② 生成した機能性マイクロカプセルの生体・病理細胞への吸着性、徐放性等製剤機能の評価
    構造設計したマイクロカプセルと生体分子との相互作用、模擬生体液中等での薬剤徐放性、滞留性など、医薬品用DDS用マイクロカプセルに求められる基礎的なin vitroでの検証を行い、カプセル機能を基礎的に検討する。

    ③ 動物実験との比較によるカプセル機能検証とモデリング数値計算によるマイクロカプセル機能の検証、設計へのフィードバック。
    上記の構造設計、基礎的機能評価に基づいて、特に効果の期待できるマイクロカプセル構造を用い動物実験を実施し、その効果を検証する。特に実際に効果のあった設計手法について、結果をフィードバックするとともに、生体内挙動を計算機シミュレーションにより解析して、作用機構を検証する。

    ④ 医療用を超えた触媒、環境等異分野への適用検討
    開発したカプセルを、DDS用以外の分野での応用可能性を併せて検討する。

代表者について

外国人研究者について

Guanghui Ma

所属研究機関 中国科学院 (中国)
部門 Institute of Process Engineering
職位 教授
URL

Aibing Yu   

所属研究機関 モナッシュ大学 (オーストラリア)
部門 Department of Chemical Engineering
職位 教授
URL

Sanjay Mathur 

所属研究機関 ケルン大学(ドイツ)
部門 Institute of Inorganic Chemistry / Department of Chemistry / Faculty of Mathematics and Natural Sciences
職位 教授
URL

Wolfgang Peukert (2019.04 - )

所属研究機関 フリードリヒ・アレクサンダー大学(ドイツ)
部門 Department of Chemical and Biological Engineering
職位 教授
URL

Naoko Ellis (2019.12 - )

所属研究機関 ブリティッシュコロンビア大学 (カナダ)
部門 Chemical and Biological Engineering
職位 教授
URL

その他の研究者

神谷 秀博 (工学研究院・教授 ) (2020.04.01 – )
銭 衛華 (工学研究院・教授) (2019.04.01 – )
Wuled Lenggoro  (工学研究院・教授)
徳山 英昭  (工学研究院・准教授)
岡田 洋平 (農学研究院・准教教)
Nguyen Thanh Tung (グローバルイノベーション研究院・特任助教) (2019.04.01 – 2020.03.31)

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