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マイクロプラスチックよる生態系影響を野生生物を指標にして解析する

【食料】 渡辺チーム

  • 研究概要

    海洋へのプラスチックの流入は増加しており、対策を講じなければ、将来それに起因する生態系への脅威は顕在化する可能性がある。本研究ではイルカなどの哺乳類、ペンギンなどの鳥類、ウミガメなどの爬虫類を対象に、プラスチックごみによって影響を受けている可能性を生理学的、毒性学的、および免疫学的側面から解析する。海洋プラスチック、マイクロプラスチックについて世界各地から研究者を招聘し、野生生物に対する影響を指標にした生態系影響の研究拠点を構築する。

  • 研究目的

    我々のチームの目的は、海洋プラスチックおよびマイクロプラスチック汚染についてのダイレクトな情報交換・意見交換を最先端の研究者と行うことにより、世界的なプラスチック汚染研究を加速する研究拠点を形成することである。これまでの研究から、様々な野生動物が海洋プラスチック汚染の影響を受けていることが危惧されている。研究者の来日時を中心に、情報交換・意見交換活動を進める。その上で、プラスチックの生態系影響を考える上で鍵となる実験・観測を遂行する。プラスチックとプラスチックに含有・吸着されている有害化学物質の生物影響について、学術論文のレビューおよび実験による評価を行うとともに、海洋生物に対するプラスチックの汚染状況調査を基に、海獣、海鳥やウミガメ、魚などの海洋生物にどのような影響が出ているのかを生理学、免疫学、毒性学の視点から解析する。

  • 研究計画

    本研究では、海洋プラスチック汚染について、動物行動学、海洋生物学、内分泌学の分野から世界の第一人者を本学に迎えて、それぞれの手法に基づく共同研究を行い、国際共著論文を執筆する。プラスチック摂取の生物影響の中でも最も鋭敏で深刻な内分泌系への影響に焦点を当てて、専門家David Crews氏、Andrea Gore氏、 John Godwin 氏の3名を招聘し、研究者のネットワークを構築する。3名の外国人研究者の滞在により、国際共著論文の増加が見込まれる。さらに、この3名は現在の世界の汚染研究やその内分泌系への影響のキーパーソンであり、彼らの本学訪問により、本学が海洋プラスチック研究の世界的な中心拠点となる。
    海洋生物からプラスチックや血液、臓器を採取し、海洋プラスチックの汚染状況の解析を行う。
    海洋プラスチックに吸着している化学物質による汚染について、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて高田および水川が、重金属による汚染について、渡辺泉が解析する。
    海洋生物から得られる血中の成分について、渡辺元および小林が分析し、個体の栄養状態などを解析する。
    古谷は、血液、糞便サンプルからRNA抽出を行い、RNAseqによる次世代シークエンスを行って、海洋生物に感染しているウイルスを先ず検出する。
    検体に共通に感染している常在ウイルスが検出された場合、それらの分子系統樹解析によって、個体の生息地域ならびにプラスチック汚染地域の推測に用いられるか検討する。また、脊髄サンプルから抽出したRNAによる次世代シークエンスとRT-PCRによって、中枢神経系の機能を評価する。以上を包括的に解析することで、海洋プラスチック汚染の生物影響を評価する。
    Dr. Godwin, Dr. Gore, Dr. Crewsと得られた成果について評価検討し、国際共著論文として発表する。

代表者について

外国人研究者について

John Godwin

所属研究機関 ノースキャロライナ州立大学(米国)
部門 Department of Biological Sciences
職位 教授
URL

https://godwin.wordpress.ncsu.edu

Andrea C. Gore 

所属研究機関 テキサス大学(米国)
部門 Division of Pharmacology and Toxicology
職位 教授
URL

https://sites.utexas.edu/gore/

その他の研究者

高田 秀重 (農学研究院・教授)
渡邉 泉  (農学研究院・教授)
古谷 哲也 (農学研究院・准教授)
水川 薫子 (農学研究院・助教)
小林 翔平 (グローバルイノベーション研究院・特任助教)

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