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レジリエントな次世代農山村社会基盤構築に向けたグリーンインフラ研究拠点形成

【食料】 五味チーム

  • 研究概要

    地球温暖化等の変動環境下における極端気象の発生により、洪水や渇水などの水資源利用、さらには土砂災害等など、水土保全の関連した課題が発生し、農山村社会基盤が脅かされる恐れがある。我が国では「水循環基本法」に示されるように、安心・安全な水供給は、農村社会の維持持続的資源管理や保全、さらには地域防災・減災を推進する上の「要」である。農林業分野での先進的な流域水資源管理を行う欧米各国のみならず、アジア・アフリカ・中南米の諸地域でも、国や地方自治体、民間企業などからも「地域の水」の定量的な管理指標の確立、水質や水量の指標や将来予測などが求められている。本研究チームでは適切な森林、水、農地の管理による持続可能とするグリーンインフラ整備目指し、①流域水資源の定量的な評価と適切な管理手法の確立、②ゾーニング及び管理対象地の抽出による地域の防災計画を統合的に評価・管理するシステムの確立を可能とする、国際的なプラットフォーム形成を目指す。

  • 研究目的

    水は、地域コミュニティーを維持し、かつ持続的な農業を行うためには、持続的な「水供給」とともに、地域防災の点では過剰な水による災害対策を講じることが必要である。近年の極端気象による局地的豪雨が増加し、洪水や渇水頻度等が変化している状況において、日本、欧米、アジア地域などの水をめぐる諸問題に対して、グローバルな視点を持ちながらローカルな視点での水資源管理に対応できる、流域水資源管理手法の確立が必要である。水資源管理や地域防災では、従来個別に扱われてきた「農業工学」、「森林学」、「砂防」の各分野の知見を統合し、モデルなどのシミュレーション手法から将来予測やシナリオ解析などを行うことができるプラットフォームの確立が求められている。
    とくに、2050年にむけて、日本国内では人口減少化社会、世界的には人口90億人の時代となり、農林地が供給する水土保全などの様々な機能を解明するとともに、それらの機能を流域内において最大化・最適化することにより、グリーンインフラとして防災・減災機能を発揮できるような土地利用計画や資源利用計画を検討していく。これまでに日本やアジア、北米などの研究サイトで蓄積されてきた既存の流域水流出データなどを活用し、流域資源管理に伴う渇水や洪水などの水資源量変化、土砂災害対策の視点での流域水資源評価モデルを開発する。日本国内、アジア、北米などの異なる降雨特性、植生や地質タイプ、さらには異なる社会的背景や資源利用形態に対応するために、地域横断的な評価指針を確立することのできるモデルの構築を目指す。

  • 研究計画

    本研究では、これまでに蓄積してきたデータを網羅的に活用しつつ、新たな解析手法を加え、短期間で効果的な成果を上げる。平成30年度は、これまでのデータと解析結果を考慮し、モデル構築に必要となるさらなる現地情報の蓄積などを行う。調査対象地の国内のコアサイトとして、これまでにもJST/CRESTの調査によるデータの蓄積がある農工大FM唐沢山、戸田・白木・五味らが参画している神奈川県自然環境保全センターとの共同研究、加藤の多摩川や印旛沼での研究を継続する。さらに、五味と斎藤により熊本地震や北海道の胆振東部地震による土砂災害跡地で得られたデータを活用し、地震の影響を受けた斜面における斜面安定解析を招聘教員とともに推進する。これらに加えて、アメリカやカナダの長期観測データなども活用し、 GISなどの解析技術と融合することで、論文執筆に取り組んでいく。また、メンバーが、カセサート大学、ガジャマダ大学、ベトナム林業大学などとの共同研究を実施することで、ASEAN地域との連携を強化する。
    研究体制として、本研究は、現地観測による実態解明とモデル化による両輪の研究を進める。流域水文学を専門とする五味が研究総括し、招聘外国人教員であるSidle教授がグリーンインフラの総合的な持続可能性についての解析と論文執筆指導を行うとともに、Lee MacDonald教授とともに、土砂災害や地域防災対策の視点から水資源管理を検討するとともに、水資源、水質、生態系の将来予測、土壌や斜面、さらには流域スケールの水移動モデルなどを検討する。

代表者について

外国人研究者について

その他の研究者

戸田 浩人 (農学研究院・教授)
白木 克繁 (農学研究院・准教授)
加藤 亮 (農学研究院・教授)
斎藤 広隆 (農学研究院・教授)
Hefryan Sukma Kharismalatri  (グローバルイノベーション研究院・特任助教)

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