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分野グループ・研究チームの紹介(ライフサイエンス)

ライフサイエンス4 水谷研究チーム

近未来にアウトブレイクする新興ウイルス感染症に関する研究

代表者について

氏名 水谷 哲也
所属研究機関 農学研究院
部門 国際家畜感染症防疫研究教育センター
役職 教授
URL http://kenkyu-web.tuat.ac.jp/Profiles/39/0003…

外国人研究者について

氏名 牧野 伸治
所属研究機関 テキサス大学ガルベストン医学校(米国)
部門 Department of Microbiology and Immunology
役職 教授
URL https://www.utmb.edu/pathology/faculty/bios/m…

氏名 奥村 敦
所属研究機関 コロンビア大学(米国)
部門 Center for Infection and Immunity
役職 研究員
URL https://www.mailman.columbia.edu/people/our-f…

氏名 Christopher B. Buck
所属研究機関 アメリカ国立がん研究所(米国)
部門 Tumor Virus Molecular Biology Section, Lab of Cellular Oncology
役職 上級調査官
URL https://ccr.cancer.gov/christopher-b-buck

研究者一覧

小松 健(グローバルイノベーション研究院・テニュアトラック准教授)、大松 勉(農学研究院・講師)、小山 哲史(農学研究院・准教授)、石井 一夫(農学研究院・感染症センター産学連携研究員)、箕田 弘喜(工学研究院・教授)

研究概要

インフルエンザウイルスをはじめとして近年の新興ウイルス感染症は、ウイルスの変化により宿主域や病原性が変化し今までには存在しなかったウイルスが出現する可能性がある。2017年ニューヨークで発生したトリインフルエンザウイルス(H7N2)のネコへの感染例など、本来の宿主以外の生物に感染が起こる例も報告されている。この他にも、コウモリの保有するエボラウイルス、ヒトコブラクダのMERSコロナウイルスなど動物を介した人獣共通新興感染症のアウトブレイクが次々と報告されている。ウイルス感染症の発生予知には、未知のウイルスの出現とその自然宿主を見出し、重篤な被害を及ぼすに至った進化の過程を知ることが重要であると考えられる。本研究では、植物ウイルスが動物ウイルスへ感染するようなダイナミックな宿主域の変換、「ウイルス科」間の組み換えによる新たな宿主と病原性の拡大を追求し、人工知能を用いて近未来に出現するウイルス感染症を予測することを目的とする。

研究目的

(1)エンテロウイルスとトロウイルスの組み換えウイルス等の病原性の解明
最近、私たちはブタエンテロウイルスの3A領域にブタトロウイルスの1A遺伝子の一部が挿入されたウイルスを発見した。このような「ウイルス科」間の組み換えウイルスは非常に珍しい例である。そこで本研究ではこのウイルスが新たな病原性を獲得している可能性について明らかにする。また、私たちが発見したニホンウナギのJEECウイルスは、まったく新しいゲノム配列に加えて癌遺伝子のSV40 Large T遺伝子を持つ珍しいウイルスとして注目されている。本研究ではこの遺伝子が癌化能力を有するか否かについて検討する。また、本研究では2つ以上のウイルスが1つの細胞に感染していく様子を生で観察できる電子顕微鏡の新技術を開発する。

(2)動物植物間で感染が成立するウイルスの発見
動物、植物、魚類、昆虫(吸血昆虫を除く)から哺乳類に感染するウイルスはほとんど知られていない。しかし、私たちを取り巻く環境の急激な変化は、哺乳類とこれらの生物の接触の機会を増えることにより、ウイルスが伝播する可能性を秘めている。そこで本研究では、動物のウイルスが植物などに感染する可能性、およびその逆の植物などのウイルスが動物に感染する可能性について明らかにする。

(3)新たなウイルスの出現を予測
これまでの研究から新たなウイルスを出現することは難しいとされている。しかし、ウイルスの変異にはホットスポットが存在するので、これまでの変異の過程を人工知能に学習させることにより、これから出現するウイルスゲノムの塩基配列を予測できると考えられる。本研究では、近未来に出現してくる新たなウイルスを予測し、予防体制を構築することを目的とする。

研究計画

(1)エンテロウイルスとトロウイルスの組み換えウイルスの病原性の解明
ブタの組換えウイルスについて、3A蛋白質のコード遺伝子のみ、3A-1A蛋白質のコード遺伝子を豚の培養細胞内で発現させる系を構築し、次世代シーケンサーを用いたトランスクリプト―ム解析を実施する。ニホンウナギのJEECウイルスについては、Large T抗原をコードする領域をプラスミドにクローニングし、ニホンウナギの腎臓など標的臓器の初代培養細胞を作成し導入する。コロニーの形成など定法に従い癌化能を有するかについて判定し、癌化能があった場合にはヒトの初代培養細胞を用いて同様の実験をおこなう。

(2)動物植物間で感染が成立するウイルスの発見
ラブドウイルス科のウイルスを含む動物と植物ウイルスをそれぞれ30種類収集する。15種類の植物ウイルスを混合し動物細胞にエレクトロポレーションあるいはリポフェクション法により感染させ、動物ウイルスも15種類を混合してプロトプラストにポリエチレングリコール法により接種する。一次スクリーニングでゲノム量の増加が認められたウイルスについて継代接種を行い、リアルタイムPCRを用いて量的変化を観察する。動植物の壁を越えて感染が成立したウイルスの病原性変化を細胞毒性や細胞の反応、およびウイルスの細胞内局在について解析し調査する。

(3)新たなウイルスの出現を予測
実験的に得られた知見と人工知能を用いた予測を組み合わせて研究を遂行する。上記 1.と2.で得られた知見、さらにはウイルスの遺伝子組み換えに関する論文、ウイルス変異や進化に関する論文、ウイルスレセプターに関する論文などを人工知能に読み取らせ、今後のウイルス進化の予測をおこなわせる。

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