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ゲノム情報とバイオ肥料を利用した水稲とダイズの収量増加技術の開発

【食料】 横山チーム

  • 研究概要

    主要研究 1:
    世界の人口増加に伴い、食料の安定供給は極めて重要な課題である。20世紀における農業は、化学肥料や農薬の使用により収量が飛躍的に増加したものの、化学肥料の過度な使用は農地の劣化などの環境問題を引き起こし、現在、食料生産性の維持と環境保全のための減化学肥料などの取組みが行われている。本研究では、2系統を育種素材として、QTL (Quantitative trait locus; 量的形質遺伝子座) 集積技術で超強稈、良食味、耐病性品種開発とバイオ肥料の施用技術構築により、イネの革新的な増収技術を提示する。

    主要研究 2:
    ダイズはタンパク質、油脂資源であり、食料、飼料にきわめて重要な作物として、世界(アジア、アメリカ大陸、アフリカ、オーストラリア)で年間 2 億トンが生産されている。化学肥料に依存せずにダイズの収量を上げるには、根粒をダイズの生育に沿って適切に着生させ窒素固定を行わせる必要があるが、その技術は未だ開発されていない。本研究チームでは、根粒菌や根圏微生物の応答性を解明し、ダイズへの根粒菌摂取技術とその窒素固定能力の改良研究を実施する。

  • 研究目的

    主要研究 1:
    農林水産省は2030 年頃にイネの収量を 900Kg/10a にする計画を発表している。本学は、すでに良食味、早生、強稈で倒伏に強く、外食用の業務米や加工米に適しているスーパージャイアントコシヒカリを育種し、生産力検定で 700Kg~800Kg の収量を上げている。また、モンスターライスと名付けた10アール当たりの収量が1トン前後になる系統も育種している。これら育種素材を用い、耐病虫害性を有した「養分自給能を高めた超多収ライスの育成」と「バイオ肥料を用いたその持続的肥培管理技術の開発」を行う。また、種子をバイオ肥料でコートする技術を開発し、初期消毒等を省き、直播が可能な新規種子を開発し、省力化や低コスト化を目指す。

    主要研究 2:
    農業生態系で栽培されるダイズは、周囲を様々な根圏微生物や病原微生物に囲まれて、根粒菌と共生を行っている。そこで、根圏微生物によるマメ科植物の根粒着生への影響と根粒に内在するエンドファイト微生物が共生窒素固定に与える影響に着目し、根圏微生物の有効利用によるダイズの根粒着生数と窒素固定効率を増加させる新規の接種技術を開発する。

  • 研究計画

    主要研究 1:
    スーパージャイアントコシヒカリおよびモンスターライスを育種素材にして、超多収、頑強性、良食味、次世代の形質と考えられる低リン酸耐性、根圏の窒素付加 QTL 等を同定する。

    主要研究 2:
    ダイズ根圏の個々の微生物が誘導する分子応答と根粒菌が誘導する分子応答を区別し、根粒形成に与える影響を評価する。

    ① 根圏微生物がダイズに誘起する根粒形成制御応答の評価
    ② 根圏微生物がダイズ根粒数を制御する機構の解明
    ③ 根圏微生物の根粒への侵入が窒素固定効率に与える影響の評価
    ④ マメ科植物の根粒着生と窒素固定を制御する生理・生態学的因子の解明

代表者について

外国人研究者について

その他の研究者

有江 力 (農学研究院・教授)
大川 泰一郎 (農学研究院・教授)
山田 哲也 (農学研究院・准教授)
大津 直子 (農学研究院・准教授)
岡崎 伸 (農学研究院・助教(テニュアトラック))
安達 俊輔 (グローバルイノベーション研究院・特任助教(次世代研究者))
小島 克洋 (グローバルイノベーション研究院・特任助教) (2016.10- )
Sonoko Dorthea Bellingrath-Kimura (客員教授、土地利用システム研究所・所長, フンボルト大学・教授)
平沢 正 (客員教授)

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