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海洋および大気を通した長距離越境汚染の実態解明

【食料】 高田チーム

  • 研究概要

    経済発展の著しい東南アジア・東アジア地域からは大量の汚染物質が放出され、大気と海流に乗り地球規模で汚染が拡大している。日本は、それらの発生源からみると、偏西風および黒潮の下流側に位置し、大気および水を通して汚染物質が輸送されてきて、日本の食料生産に悪影響を与える。しかし、これまでに大気および水を通した長距離越境汚染を同時に扱った研究は実施されていない。

    本研究チームでは、水経由での汚染である海洋プラスチック、および大気経由での汚染物質に焦点を当てて越境長距離輸送の影響を評価する。

    海洋を通した長距離輸送については、プラスチックと有害化学物質のモデル化の世界的第一人者 Dr. Karapanagioti とマイクロプラスチックの生物への取込を世界に先駆け明らかにした Dr. Thompson をチームに迎え、協同で解析にあたる。大気については、韓国、台湾、香港の研究者との共同研究により、東アジアにおける越境大気汚染の島嶼および山岳における観測のネットワークを構築、解析を実施する。

  • 研究目的

    近年、海洋へのプラスチックの流入は増加しており、将来それに起因する脅威は健在化する可能性があり、現状のモデル化とそれに基づく将来予測が不可欠である。水経由での長距離輸送については、ユーラシア大陸南岸から日本沿岸海域のマイクロプラスチックの分布とそこに含まれる有害化学物質(ポリ塩化ビフェニル: PCBs、多環芳香族炭化水素類: PAHs)の分析を行い、水を通した長距離越境汚染のインパクトを評価する。

    大気については、PM2.5の有害化学成分である多環芳香族炭化水素に焦点を当て、その分布を広域で調べ、大陸から日本への輸送量の推定、長距離輸送の間における化学変化のプロセスを解明する。

    これら解析結果をもとに大気経由での越境輸送および水経由での海洋越境汚染を比較し総合的に評価する。

  • 研究計画

    ① 東南アジア、南シナ海、日本列島周辺の沖合いでマイクロプラスチックを採取し、その中の有害化学物質(PCBs、PBDEs 等)を分析する。中国沿岸、韓国沿岸、ハワイ、カナダ、アメリカ西海岸で採取したマイクロプラスチックの分析も行う。これらを比較、総合的に評価することにより、マイクロプラスチックによる化学物質の長距離輸送の解析を行う。

    ② 越境汚染大気に含まれるエアロゾル中の化学成分を粒径別捕集とその分析により明らかにする。エアロゾルの捕集は国内島嶼の東シナ海に面した福江島と沖縄本島北端辺戸岬および山岳として富士山山頂で行う。これと並行して東アジア域の島嶼(韓国済州島、台湾、香港)と山岳(台湾鹿林山)での観測をチーム海外研究者と協同で解析することにより、東アジア地域の大気環境の現状と輸送プロセスの解析を行う。

代表者について

外国人研究者について

その他の研究者

松田 和秀 (農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター・准教授)
島田 幸治郎 (グローバルイノベーション研究院・特任助教)

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