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スマート・グリーンモビリティの戦略的研究基盤創成

【エネルギー】 桑原チーム

  • 研究概要

    本研究チームでは、材料分野および車両・ロボット制御分野の研究において、次世代モビリティの構造を軽量化するための高精度な成形シミュレーション技術と、省エネルギーでかつ安全安心な未来型自動車とロボット(グリーン・スマートモビリティ)を開発する。

  • 研究目的

    本研究では、材料分野、車両制御および超軽量知能アシストロボットの研究者相互間のシナジー効果を誘発することにより、次世代モビリティの車体構造を軽量化するための高精度な成形シミュレーション技術と、衝突回避のための知能制御技術において世界を先導する先端的なスマートモビリティのイノベーションを目指す。本研究領域の著名な外国人研究者と本学教員との有機的融合を通じて、未来自動車材料と運動制御の世界最先端研究機関との国際共同研究、世界的協力関係強化とグリーン・スマートモビリティに関するグローバルネットワークの構築を目的とする。

    ・独自の材料試験方法を活用し、自動車やロボット用軽量化材料の実変形特性を高精度に再現する材料モデルを定式し、成形シミュレーションソフトウェアに実装する。さらに、自動車部品の成形シミュレーションを実施し、定式した材料モデルが軽量化材料の加工技術の高度化に対して有効であることを立証する。
    ・高張力鋼やアルミ合金の変形特性を大きく左右する、材料内部の微視構造(結晶の集合組織など)を考慮した成形シミュレーションが可能な結晶塑性解析法を開発する。これにより、各自動車部品のプレス成形に最適な変形特性を材料に発現させるための微視構造を明らかにする。
    ・電気自動車の軽量化・低剛性に伴う運動性能低下といった問題を克服するため、電気自動車の左右独立駆動モータ制御のおよび知能化による走行エネルギー最適化のための新しい制御手法を開発し、超軽量モビリティ全体の省エネルギー効果を定量的に明らかにする。

  • 研究計画

    (1) 成形シミュレーショングループ
    グリーン・スマートモビリティの製造に必要不可欠な高強度鋼板およびアルミニウム合金の機械的性質の精密な測定を行い、多軸応力下での変形挙動を計算機上で高精度に再現可能な材料モデルの開発を目指す。また、軽量金属材料の高強度化、高延性化に必要な金属材料組織予測のための数値シミュレーション手法を研究する。特に、国際共同研究を実施し、フェーズフィールドクリスタル法による金属材料の結晶粒成長シミュレーションに関する研究を行う。

    (2) モビリティ知能制御技術グループ
    自動車研究に関して、ブラウンシュヴァイク工科大のグループと連携することによって、エンジン・パワートレインの詳細な特性等に関する研究を展開する。また、ブラウンシュヴァイク工科大学のグループはヴォルクスワーゲンと密接な関係があり国際共同研究を展開する予定である。さらにスウェーデン側ではボルボ社と関連が強いシャルマー工科大学の教授と連携することによって、今後の国際的共同研究につながることが期待できる。

    (3) ロボット知能制御技術グループ
    人間とロボットが共存できるためには人間の行動を理解する必要がある。特に、ウエラブルアシストロボットは人間の身近にあるため、人間行動の予測が必要不可欠である。そこで動作解析と理解及び動作制御に関しての共同研究を展開する。さらに具体的な応用として、アシストシステムの開発を継続し、逆最適制御を使用して、人間の動作制御機構についてさらに研究を深化させる。

代表者について

外国人研究者について

Roman Henze

所属研究機関 ブラウンシュバイク工科大学(ドイツ)
部門 Institute of Automotive Engineering
職位 チーフエンジニア・マネージャー
URL

http://www.iff.tu-bs.de/index.php?id=886&L=1

Jean-Paul Laumond

所属研究機関 国立科学研究センター(フランス)
部門 Movement of Anthropomorphic Systems (Gepetto Team)
職位 Director
URL

https://homepages.laas.fr/jpl/

その他の研究者

ポンサトーン・ラクシンチャラーンサク (工学研究院・准教授)
山中 晃徳 (工学研究院・テニュアトラック准教授)
ベンチャー・ジェンチャン (工学研究院 准教授)

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